前の記事でアメリカは表現に対して国としては寛容だが市民団体がひどいみたいに書いたが、2次元児童ポルノについては議会、検察(大陪審?)レベルではかなり厳しいみたいだ。

39歳のサラリーマンのクリストファーハンドレイが、日本のエロ漫画を輸入して所持したことに対して容疑を認めたそうだ。PROTECT Act of 2003という児童を虐待から守る法律でこのことが規定されているようで、そこから2次元関係のものを抜き出してみると以下のものがある。(Wikipediaの要約から)

Prohibits computer-generated child pornography when “(B) such visual depiction is a computer image or computer-generated image that is, or appears virtually indistinguishable from that of a minor engaging in sexually explicit conduct; (as amended by 1466A for Section 2256(8)(B) of title 18, United States Code).

コンピュータが生成した児童ポルノを以下の場合禁止する。(B)これらの描画がコンピュータイメージかコンピュータで生成されたイメージで、未成年があきらかな性的行為にかかわっているものと区別がつかないもの。

Prohibits drawings, sculptures, and pictures of such drawings and sculptures depicting minors in actions or situations that meet the Miller test of being obscene, OR are engaged in sex acts that are deemed to meet the same obscene condition. The law does not explicitly state that images of fictional beings who appear to be under 18 engaged in sexual acts that are not deemed to be obscene are rendered illegal in and of their own condition (illustration of sex of fictional minors).

ミラーテスト(猥褻判定テスト)に適合する状況を描いた描画、彫刻、またはそれらの写真(絵)を禁止する。また同じ猥褻条件に適合すると見做せる性行為に関わることを描いたものを禁止する。この法律は、性行為に関わっている18歳以下と見做せる架空の存在のイメージでそれが猥褻とは認められないものがそれ自体で違法になるということを明示的に述べているのではない。

この2つは若干矛盾する気がするがこれはWikipediaの訳なので、正確ことはわからないが、二次元でもそれがミラーテストに合格できないと駄目なようだ。ではミラーテストとはなんなのか?これは最高裁判所が猥褻かどうかを判断するもので以下の基準で行われるという。

Whether the average person, applying contemporary community standards, would find that the work, taken as a whole, appeals to the prurient interest,

それが淫乱と普通の人が思うかどうか

Whether the work depicts/describes, in a patently offensive way, sexual conduct or excretory functions specifically defined by applicable state law,

それが明らかに攻撃的な性行為か州法で定義された排泄機能を描いているかどうか

Whether the work, taken as a whole, lacks serious literary, artistic, political or scientific value.

それが、本気の文学、芸術、政治、学問的価値を持つかどうか

ということでミラーテストといってみても当たり前のことしか書いてない。アメリカ人ていちいち名前付けるの好きだな。もっとすごいことが書いてあるのかと期待しちゃったよ。結局猥褻かどうかは、その時間空間での倫理にゆだねるしかないわけですね。
だからエロ関係の法律は、どんなにがんばって規定したとしても、その運用によってで人々を怒らせない程度までが許されるということだろう。

面白いのはクリストファー氏は相当な漫画のコレクターであったようで、別に三次元の児童ポルノを所有していたわけではないし、そういう趣味があるかどうかもわからないことだ。彼の容疑のもうひとつはそれを郵便で送ったことのようだから、一人でおとなしく集めてるなら文句は言われないが、調子に乗ったから怒られたということだろうか。

今回は司法取引で片がついてしまったが、裁判まで行けば面白いものが見れただろう。でもこんなんで裁判やっても祭り上げられいじめられるのは目に見えているからさすがのアメリカ人でもできなかったのか。オタクならなおさらだ。

人間は自分の子供を持つとこういうことに対して不安や許せなくなる度合いが強くなる。生物の本能的な反応だろう。統計的に見ればこういった不安を正当化できる要素はないと思うが、そんなことをいくら言ってみても多くの人は本能には勝てないだろうし、そういう人間に対する感情は変わらないだろう。

リンク:
U.S. Manga Obscenity Conviction Roils Comics World | Threat Level | Wired.com
PROTECT Act of 2003 – Wikipedia, the free encyclopedia
Miller test – Wikipedia, the free encyclopedia
CBLDF – Press Releases: CBLDF Disappointed By Guilty Plea in Handley Manga Case
U.S. Manga Obscenity Conviction Roils Comics World

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