自殺について

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自殺についての本はデュルケムの「自殺論」があるが、自分が読んだ限りこの本はつまらなかった。まず自殺を3タイプに分ける、たしか自己本位型、集団本位型、アノミー型、そしてそれぞれについて統計情報を元に、かなり恣意的な思いつきを検証していく、恣意的な思いつきと書いたのはそれが論理として成り立っていないと感じるからだ。また軍隊の自殺率が高いことにも触れていた。日本の自衛隊も自殺率が高いらしいが、これは全国共通の正確なのかもしれない。デュルケムの場合、この理由を、死に近い立場にいて死に対する価値観が下がるからみたいに考えていたと思う。そうすると最近はやりの介護とかあるいは医者とか看護士も高くなるのか?そんなことはない気がする。

そしてデュルケムはキリスト教的精神からか、自殺を悪と考えて、それを防ぐには規律を強化するということを言っていたがする。前半の考察といい解決策といい、とても読むに値する本ではないだろう。

しかしデュルケムの言うように、日本でも自殺者数が大体一定であるならば、それを一定たらしめている何らかの法則が存在するだろう。日本のNGOライフリンクそのようなことを直接考えている訳ではないが、非常に貴重な研究をしていると思う。

自殺の要因はいくつもあるが、それが複合してしまうと自殺の危機が高まる、ということでこれはそのとおりだと思う。

そしてうつ病を精神の死と考え、そして精神の死が身体の死を直接意味しなくなった時代を現代とすれば、うつ病は死までの死の生と考えられる。ではなぜうつ病になるのかということだが、この問いには歓待には答えられないとおもうが、価値観の一元化が共通項になる気がする。Aという価値しかないなら、Aがない人間は価値がない、BがあってもCがあっても無意味となる。経済でいえば新自由主義、思考で言えば実証主義がこの一元化の原動力になる。

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