共産党調子乗りすぎだから

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日本共産党は綱領で書いている。

アメリカは、日本の軍事や外交に、依然として重要な支配力をもち、経済面でもつねに大きな発言権を行使している。日本の政府代表は、国連その他国際政治の舞台で、しばしばアメリカ政府の代弁者の役割を果たしている。

日本とアメリカとの関係は、対等・平等の同盟関係では決してない。日本の現状は、発達した資本主義諸国のあいだではもちろん、植民地支配が過去のものとなった今日の世界の国際関係のなかで、きわめて異常な国家的な対米従属の状態にある。アメリカの対日支配は、明らかに、アメリカの世界戦略とアメリカ独占資本主義の利益のために、日本の主権と独立を踏みにじる帝国主義的な性格のものである。

であるならば、組織も法も人間も対米従属でしかありえないであり、共産党はそうではない、と言わなければならない。経済面などと書いているが、これは生産関係のことで、マルクス的イデオロギーでは重要な概念である。しかし今の共産党は、この現状の制度を全肯定しその枠内でのみ思考し行動しているのだ。階級闘争的側面がまったく消え去っており、マルクス的でもなんでもなくなっている。

つまり労働問題に対して彼らが政府を批判する根拠は、法に触れるもの意外は、「科学的」でもなんでもなく、ただ自らが持つ「倫理」によるしかない。これはマルクスが批判した「空想的社会主義」に他ならず、そうであるなら「共産党」も「科学的社会主義」の看板も下ろさないとおかしいのだ。今回の小沢批判が共産党にとって、科学的社会主義からの視点でどういう位置づけになるのかを共産党には説明を求めたい。

1つの期待される回答はこうだ。民主党などが台頭することは資本主義を不自然に歪めるものであり、資本主義の延命に他ならない。それは労働者の解放どころかかえってそれを遅らせるものである。共産主義の実現のためには、資本主義を徹底して推し進めその矛盾をありのまま外化させる必要がある。その後にこそ革命は可能なのだ、と。

よって彼らの言う労働者の保護も、実行不可能とわかっているからこそ言えるのであり、来るべき時が来たときの自らの正当性のためであり、だからこそ「確かな野党」という位置づけが必要になるのだ。

歴史上自ら少数派、無力でいること、覆すべき理念を持たないことを是とした政治集団を自分は知らないが、日本共産党は違うのだ。ただこれは自らの無力さの自覚から来たものではなく、自らを認めない人間への復讐を通して革命をなす、という内容を含んでいるのだ。

なかなかシニカルなものが書けたね。

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