竹中平蔵ポリシーウオッチ読んだ その1

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http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080818/plc0808180311001-n1.htm

発展、利益、成長、幸福。このような言葉は今は信じられなくなってしまった時代である。竹中氏は言う。

中国が国際社会の責任ある一員としての立場を確立すれば、それは世界全体の利益につながる。

世界全体の利益とは何のことを言っているのか?飢えている人間に食べ物を与えられる、程度のことを言っているのか、世界全体のいわゆるGDPが上昇することを言っているのか、なにも分からない。そしてこの言葉には常に不安が付き纏う。世界全体の利益が上がったところで自分にはなんの恩恵もないのではないかという不安だ。

こういう風に言うことだってできる。中国が発展すれば、あるいは日中間の交流が加速すれば、日本の労働者と中国の労働者との賃金が均されてくる。その結果、当然日本の労働者の賃金はさがる。自分の賃金が下がったのに、利益が出たと言われてもうれしいはずがない。むしろ自分は世界とは無関係の人間なのだ、という絶望感に襲われる。

経済学者や政治家、批評家も含めて上に上げたプラスを意味する言葉はもう使えなくなった。彼らの仕事は、具体的な指標をもって示すことだけである。

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