朝生2012/7 感想文

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民放ではほとんどなくなったしまった見る価値ある番組のひとつ。

憲法の話。日本が衰退しているからどうにかしなければならない。それで改憲なのだという。

自民の改憲は戦前にもどる改憲で、一般に保守も含めて彼らの考えは、戦後の社会の全否定にある。経済はいい、でもそれ以外は全部駄目、うそ、まやかし、洗脳。よって戦前に戻れば真の日本が実現する。というわけだ。

東氏のは、グローバル化だからそれに合わせた憲法だという。しかし、日本の衰退の原因は憲法にはない。日本が内向きなことでもない。一義的には経済である。グローバル化を経済とそれ以外に分けるとすると、日本の衰退は経済グローバル化というのは資本主義である限りの必然的な過程で、それ以外のグローバル化とは、人間の意志を基盤とする過程であるが、それは可能的なものでしかない。よって「グローバルしたから」という言葉は多くの場合経済グローバル化(グローバル資本主義)を指す。

東憲法の弱点は2つ。

1つは「グローバルしたから」という外からの圧力によって憲法を変えるという単純な外発的対応。1つは「話し合い」の過大評価。たとえば朝生には人の考えを変えるほどの力はない。それがあるのは体系的な全体を示した知であること。東憲法では日本の衰退は逃れられない。

自民憲法は無効論も含め全否定の立場で知的にもっとも低級の立場。

護憲派の弁明

日本の衰退をぎりぎりのところで押しとどめているのが現憲法であること、「戦争放棄」「生存権」「職業選択の自由」。これに対して政府、国会は憲法を乗り越えてより衰退を目指しているということ、「集団的自衛権」「雇用のミスマッチ」「公務員7割削減」。目指すべきは憲法の精神を為政者に理解させ実行させること。

押し付け憲法論。押し付けられた憲法がひどいものであるなら、すぐに日本人はそれを変えたはず。憲法がすばらしかったとともに、それを戦後保守した日本人もすばらしかったということ。

誇るべき理念。アメリカなら「自由、平等、人権」等をいえば、国是とできる。日本に何があるのか。平和憲法しかない。これを守ったことを誇ること。

グローバル資本主義への対応。先進国含めた憲法の問題は資本主義への対抗原理を含んでいないこと。

リベラルが護憲連呼で代替案をださないと勝てない論と価値観バトル飽きた論。上記視点を体系的に示せば勝てる。

具体的には

製造業(あるいは資本集約型産業)の支援とともに義務も化すこと。義務には製造工程の機械化の義務、あるいは単純作業を減らしていく義務。市場的の労働力価値決定を保守しながらの利潤至上主義からの脱却。マネーにおける需給から民主主義的生産決定。資本集約に応じた、株、社債、金利などの段階的優遇措置。

日本独特の労働事情から、36協定撤廃。労働時間の厳格化。本来の労組の役割は国が肩代わりすること

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