http://www.kantei.go.jp/jp/noda/statement/201202/17message.html

総理大臣が国民に向かってこういうメッセージを発することはすごくいいことだと思います。オバマ大統領もweekly addressというのをやっていて、週に一回映像をアップしています。政治と国民をつなぐものにマスコミがありますが、マスコミは政治家の発言を命題的にしか伝えないことが多いので、その考える全体像が見えなくなります。オバマの映像を影響はマスコミ自体にも影響を与え、マスコミは単純なレッテルによる攻撃がしにくくなった、つまりオバマが持っている全体的な構想に対して、そんなものでは十分な批判にならないし、それ自体が恥ずべきものと感じられる、ということもあるとおもいます。野田首相もできれば周期的に映像をアップし国民に対して、自分が持っている全体像を掲げて国民に示してほしいです。

しかし中身に対してはオバマと比べると全体的構想、あるいは未来に対する展望は非常に弱い。これは歴史的なものもあるので、すぐに直せるものではないが、オバマを参考にしてほしいと思います。

今回の個別の内容は、社会保障と消費税の話でした。消費税というのは絶対的に善悪を決められるものではなく、その全体からの位置づけによって評価されるものです。今回の話は、持続可能性のために消費税を増税ということですが、これだけでは十分ではない。まずどうして既存の制度が持続可能でなくなったのかの反省、これは個別的なものを除けば経済が原因ですが、それは学的にも十分に検証されていない、しかし経済全体がおかしくなっており、いままでの理論は通用しないということ位の認識はあると思うので、それを言うべきで、それゆえ国家が出てこなければならないという認識を示すべきだと思います。アメリカという国は、資本主義の先輩みたいに思われていますが、いざというときには国家が出てくる、というのがその歴史です。日本はこの経験が乏しい、それが日本にとっての困難です。

さらにこの増税だけで持続可能性を担保できるかといえば、疑問を抱かざるを得ない。顕在的になった持続不可能性を、まだ目に見えない潜在的な持続不可能性に置き換えただけにしかみえません。それは右にも書いたように原因に対する反省がかけているからです。

最後に要望としては、労働問題に対する見解を示していただきたい。今の民主党にはこの問題に対する発言がありません。最近でもワタミでの過労自殺問題が人々の注目を得ましたし、ブラック企業という言葉も定着しました。野田首相はILOでの発言などでも中流層の復活を掲げたりしていますが、労働条件そのものの質の改善という話は聞こえてきません。マスコミはこういう問題はその性質上あつかうことが少ないので、そういう点も考慮してこの問題の見解を伺いたいです。オバマの労働者に対する姿勢は「I bet on American workers」であり、「American workers are most productive」です。それをclass warfareなどと揶揄されたりしています。

ただ単に生産性を上げることだけを考えるのではなく、労働の質の向上、労働そのものの人間にとっての喜び、そういうものを達成することが未来を見据える上で、そして労働者自身が生産性を上げることの意義を感じる上でも必要だと思います。

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